ヘルスの方が好き


29歳、童貞。 見た目は自分ではそこまで悪いとは思わないんだが、とにかく人見知りが激しく、女の子と私生活で会話などまともにしたことはなかった。
 ちなみに年下、妹タイプ、低身長の子が好みで、重度の尻フェチ。
 以前からソープで脱童は考えていたものの、いまいち踏ん切りが付かなくて実行出来ないでいた。しかしその契機はあまりにも突然やってきたのだった。
一人旅が趣味のオレは休みが取れる毎に日本中を旅してきたのだが、一人で景色を見ている時って何故かエロなことばかり浮かんでくるんだな。
 で、その日は神戸市内を観光していたオレはふと思い立った。
「 そうだソープ行こう!」
 さて、思いついたものの情報が全くない。
 東京なら吉原という場所があるが、さて、このあたりにそのような場所があるのだろうか・・・?
 すぐさま愛機のN905iのフルブラウザを起動させ、Google先生で“神戸 ソープ”と検索してみる。
 すると、どうやら福原という場所が東京で言う吉原らしい・・・。
 それならばと引き続き情報を検索するものの、パケ代がもったいないので、一か八か、直接街に行ってみることにした。
 今思えば、なんて無謀なことをしていたのかと思う。脱童貞という人生の記念日なのに・・・。
 
 新開地駅で降り、とりあえず落ち着くために腹ごしらえ。でも、味なんて全く分からなかった。
 次に、ATMでお金を下ろそうと思うものの、予算すらよく分からない。
 工房時代に読んだエロ本の情報ページには、確か高級店で5万くらいだったよな・・・。
 そんな記憶を思い出しつつ、とりあえず10諭吉下ろしておいた。これくらいあれば足りるだろう。
 いよいよ福原に行こう。そう決意したオレは眩くばかりのネオンの街へと入っていった・・・。
 とりあえず一回りしてみよう。
 福原はもちろん、ソープ街を歩くのすら初めてのオレ。ネットでしか見たことがない風景が現れて感動してしまう。
 ポン引きのいる風俗は危険と考え、話しかけられても無視して進むことにする。
 もっとも、電気屋などで店員と会話することも怖いオレには、話を聞くような余裕はなかったのだが。
 そろそろ決めよう。今ここで店に入らなければ、三十路童貞という無敵状態になってしまうのだ。
 オレは決心した。こんな決心したのは、ニートをやめて就職しようと思った時以来だろう。
 
 どことなく初心者向けっぽい雰囲気を出していた店に入ったのだった。
「いらっしゃいませ!!」
 自動ドアが開いたと同時に元気よく店員が応える。
 やけに元気がいいな、寿司屋かよ!と言うツッコミをしつつ、きれいな店内を見てまずは一安心。
 40分から120分までいくつかコースがあったが、迷わず一番長いコースを選んだ。
 なに、今日は記念日、無礼講だ。その分たっぷりサービスしてちょうだい。そんな気持ちだった。
 写真指名は別料金というので、この際だからと払って見せて貰う。
 てっきり20枚くらいから選べるのかと思いきや、たった2枚。しかも2人とも好みのタイプではない・・・。
 その時点でちょっといやな予感がし、店員に「他の子はいないの?」と聞いてみた。
 すると店員は「いや〜、でもこの左の子なんかどうですか?指名たくさん来ている子ですよ」とセールストーク。
 気が弱いオレがそれに勝てるわけもなく、「じゃその子で・・・」と言った。結局値段は総額¥33,000ほど。
 複雑な気分のまま、待合室で待つことにする。
 他に待合室にいたのは1人だけ。この店流行ってないのか?地雷だったらどうしようか・・・。
 そんなことを考えながらプレイボーイを読んでいた。
 しかし、その後5分おきくらいに客は次から次へとやってくる。
 良かった、地雷店ではなさそうだと胸をなで下ろすと同時に、客のほとんどがそのまま客室に入っていくのを見て、予約がデフォなんだと思い知らされた。
 途中でトイレに立ち、ついでにチンコのチェックをする。
 オレのポークピッツはこれから起こるであろう出来事におびえているのか、すっかり干上がってしまっている。
 大丈夫だろうな・・・ちゃんと起つんだろうか?
 そんなことを考えていると、いきなり店員の声がオレの番号を呼んだ。
 いよいよ旅立ちだ。小さく気合いを入れてオレは立ち上がった。
 エレベーターの前まで店員に案内される。
「ごゆっくりどうぞ」と言う声とともに店員は消えた。
 これからは女の人と2人だけなんだ。そう思うと急にドキドキしてきた。
 そしてその時、エレベーターが開いた。姫が立っていた。
 年齢はプロフィールでは23だったが、実際は20代後半くらいだろう。ま、それくらいの誤差は承知の上だ。ルックスはまぁそれなり。こんなものかなと言うのが第一印象だった。
 挨拶もそこそこに部屋に案内される。
 初めて見るソープの部屋の印象は“狭い”だった。
 まずは雑談しながら姫が服を脱がしてくれる。
 そして姫も自分で衣服(パジャマだった)を脱ぎ、2人はあっという間にすっぽんぽんになってしまった。
 女性にチンコを見られたのはおそらく幼稚園以来だろう。あまりにあっけなかった。
 湯船にお湯をはる姫の後ろ姿(尻)を見ながら、目の前に女の子のお尻があるんだ、これは夢ではないんだ・・・。そう考えていた。
 姫の「どうぞ」の声でスケベ椅子に座らされる。座り心地はあまり良くない。でも、泡まみれの姫の手で弄ばれ、チンコは早くもギンギンだった。
 一通り洗って貰ったあと、マットプレイへ。
 かなり気持ちいいという話をよく聞くが、オレにはあまり合わなかった。姫もオレも痩せ体型だったので、いまいち相性が良くなかったようだ。
 次はベッドプレイへ。
 まずはたっぷりフェラして貰う。う〜ん、初めての体験でうまいのかどうかよく分からないぞ・・・?
 チンコにはいつの間にかゴムが付けられていた。うまいもんだ。っていうか、ゴム自体初めての装着だ。
「正常位と騎乗位どちらがいい?」
 そう聞かれてオレは迷った。尻フェチのオレはバックが一番やりたかったのだが、二択と来たか・・・。
 結局おっぱいの揺れを見たかったので、騎乗位を選択。そして、いよいよ挿入。
 あったかい・・・。それが最初の感想だった。
 オレは・・・今オレはSEXしてるんだ・・・。でもこれがそうなの?オナニーの方が気持ちよくないか?
 そう考えてるうちに、チンコは萎えてきた。
 あわてて姫が「正常位にしない?」と言ってくれる。気を遣ってくれているのが手に取るように分かった。 
 またを開く姫のあそこにオレのチンコを押しつける。チンコはするりと入っていった。
 オレは必死に腰を振る。う、うまくいかない。難しい!
 姫はあえいでくれているが、とても本気とは思えない。そこで姫に聞いてみた。
「バックで入れさせてもらえませんか?」
 すると姫から思いもよらない一言が。
「もう一回騎乗位しよう」
 聞こえなかったのか、嫌がられたのか・・・。
 気が弱いオレは仕方なくそれに従う。しかし、今回はだんだんチンコが熱くなってきた。
 そして・・・オレは遂にイッてしまった。脱童の瞬間だった。
 帰れるんだ、これで帰れるんだ・・・。
 頭の中にはアリスのチャンピオンが流れていた。
 さて、次は何してくれるのかな?
 そう思っていたのだが、それ以降は雑談ばかりで一向に二回戦の気配がない。
 まさかそのまま終わるんじゃないだろうな・・・? 時間はまだあるのに。
 しかし結局その後は雑談で終わり、しかも名刺ももらえず、中途半端な満足のまま時間が来てしまった。
 いまいち納得できないまま東京に戻り、早速入った店と姫の情報を検索。
 眼に飛び込んできたのは、姫の名前と“地雷”の二文字。
 容姿は悪くないし、性格は悪くないと思ったが、はずれだったようだ・・・。
 そういえば、尻フェチのオレは以前からソープでやりたかったことがあった。
 シックスナインとアナル舐めだ。
 そういやキスすらしてなかったぞ・・・。
 オレは早速次の休み(今日)にリベンジすることを決めた。
 まずは店の情報を徹底的に入手。そして予約。同時にオナ断ちしたのは言うまでもない。
 そしてようやく予約開始の時間が来た。
「予約したいんですが、○○さん空いてますか?」
「今日は急遽休みになったんですよ」
 しかし、そんなことでくじけるオレではない。すぐに店情報を調べ始めた。
 しばらく見ていくと、オレ好みの妹タイプの子は、あまりソープにはいないようだ。そこでと、今日は思い切ってヘルスに行ってみた。
 今回も予約無しで飛び込んだのだが、これが大当たり。
 出てきた子はまさにオレ好み。
 本番は無いものの、DK、69もしっかりやってもらい、2回イケました。
 雨降って地固まるとはまさにこのこと。
 ヘルスなら値段も手頃でこれから通っちゃいそうです。
 今でもキスの感触が残っています。



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