変わった形をしたバイブ『オルガスター』


ドアの隙間に不在通知が挟まっています。

(来た。すぐ届いちゃうんだなぁ)

再配達時間にはまだ間に合います。
スーパーの袋から2本の缶ビールだけを冷蔵庫に移して電話を掛けました。
10分もせずに配達されました。

受け取るときは内心ドキドキしていて表情に出ていないか心配していました。
荷物は全く普通のもので、会社で受け取る宅配便と変わりませんでした。
初めてのアダルト通販だったんです。

きっかけはいつも見てトラックバックしていたおとなのオモチャを売っているお店のブログ。
徳川さんという身長190センチの店員さんが書く日記形式のちょっとエッチなそれは、時々お店の商品を紹介するのにも使われて、彼の楽しい文章と合わせるといやらしさを感じさせない自然な商品に思えました。

「みんな本質はエッチなんだから彼女彼氏の居ない人はうちの商品で楽しんでくださいね~」

彼はいつもそんなスタンスでエッチなことを語ります。

ある日のブログに変わった形をしたバイブレータが載せられました。

『オルガスター』と言うそのバイブは女性が開発したと謳われ、最も感じる部分のみを刺激する形状になっているらしいのです。
それはよく見るグロテスクなペニスの形状はしていませんでした。
挿入する部分は太い親指(?)のような膨らみをしていて、膣に入ってすぐ前側、人によってはGスポットと呼ばれる性感帯を柔らかく刺激します。

取っ手部分から飛び出たものは直接女性の最も敏感なところに押しつけられ、柔らかいブラシのような突起が付いています。
挿入すると本体と出っ張りの角度が急なため、Gスポットとクリトリスに強く押し当てられるようになっています。

そして気になるのは「これは勝手に抜けない」らしいのです。

ずん同のペニス型バイブと違い、太い部分をを過ぎるとまた細くなる形状のため、膣の入り口を通過するとあとはするすると奥に喰い込んでいき、手を離しても膣に吸い付いたままになるらしいのです。
すると自然にクリトリスを刺激するブラシもぴったりと装着させてしまうそうです。
最後になぜか“膣圧向上”も書かれていました。

以前、彼に太いバイブレーターを使われたとき、感じすぎてぬるぬるになったあそこからつるんと落としてしまい、「お前のあそこは緩いんじゃないの?」と言われショックを受けました。
今は別れた彼以外に付き合った人も居なかったのに、失礼な話です。

それにしてもこのバイブレーター・・・徳川さんのわかりやすくエッチな説明に、私はあそこを期待で濡らしてしまいました。

(でも、なんでこんなに女の体のこと知っているんだろう?)

リンクされた商品購入ページに進みながら考えてしまいました。
まぁいいか安いし、ホント試してみたい。

宅配便の袋は机に乗せ、ご飯を食べてシャワーを浴び、ようやくビールを空けてくつろぎました。
わくわくしながら袋を開けて品物を取り出します。

透明プラスチックの箱に入ったそれは「えっ?」って驚くほど小さく、ラインナップにあったオルガスタービックにすれば良かったかなぁと、少し後悔しました。

出してみると、親指状の部分はぷるぷる揺れるほど柔らかく、ただその材質の感触はこれまで知っているどれとも違う妖しい触り心地でした。
付属の電池を入れてスイッチをスライドさせるとクリトリスを刺激する部分だけでなくイルカ部分まで振動が伝わります。

(んん!これはいいかも。)

二本目のビールを開けて、軽くオナニーを始めました。
でも見慣れないバイブレーターを目の当たりにしては、いつものように空想の世界に入っていけません。
あそこはいつまで経っても乾いたままでした。

(そうだ、これ使ってみよう。)

ちょうどサービス期間で付けてくれたローションがあったのです。

ローションを使うのも初めてだった私は、ぶるんとした粘液を指にとってすり合わせただけで一気にエッチモードに突入してしまいました。
ぬるぬるの指であそこのヒダに触れました。
ちょっとひんやり、指はまったく抵抗無く敏感な部分を滑ります。

「んっくっ・・気持ちいい・・」

思わず声を出し、よだれが垂れそうになるくらいうっとりとしてしまいました。
ローションってこんなにいいものだったなんて、柔らかい羽で触られているみたい。

Tシャツも脱いで、乳首に一滴垂らしました。
ぞくっとする冷たい感触にみるみる乳首が硬く突き出してきました。
乳輪にローションを塗り広げてくりくりと乳首の根元を擦ります。
だんだん呼吸が荒くなるのが分かりました。
すごい気持ちいいんです。

乳首の先端を突っつくとぬるんと逃げてしまいます。
そのもどかしく甘い疼きがどんどん広がっておっぱいが膨張しているようです。

直接クリトリスめがけてローションを垂らします。

「うっ、冷たっ」

液を掬い取りながら膣口に塗り付け、クリトリスを下から擦り上げました。

「あっ、ああっ」

体の中心から全身へ電気が走ったように快感が広がり、腰を浮かせて股間を弄り続けます。

「ああっくくっ・・く・・ああん、まだっ・・まだぁあっいいいいっ」

我慢しきれず、あっという間に達してしまいました。

左手であそこを触りながらテイッシュで右手を拭い、コップに残っていたビールを一気に飲み干しました。
股間はローションと体液でびしよびしょでした。

(もっとイッちゃおう・・。)

オルガスターを試す時が来ました。
一度達した膣は少し狭く、先端の太い部分を挿し込むとたまらない圧迫感にいやらしい声が出てしまいます。
最も太いところを過ぎるときゅっと引っ張られるように体内に吸い込まれました。

「うふっ、すご・・いい・・こんな所が気持ちいいなんて」

イルカの背に押されている膣の前側は私の知らない性感帯だったようです。

男性のペニスでは気がつかない女体の秘密の場所を的確に圧迫してくれます。
その圧迫感はオルガスターをゆっくりと出し入れすることで快感の固まりに変わっていきました。

出し入れする度にクリトリスも柔らかい突起に持ち上げられ、皮を捲られ、こね回されているのです。

(このままイッちゃっ・・)

ガクガクと太ももをふるわせて二度目の絶頂を迎えてしまいました。

(なんでこんなにイッちゃうのぉ)

私の股間にはオルガスターがぎゅっと奥に引っ張られ、クリトリスに当たった出っ張りが食い込んだまま荒い呼吸に合わせて揺れています。

(このままスイッチ入れたらどうなっちゃうんだろ)

リモコンに手を伸ばし、スライドスイッチをくいと動かしました。

「きっあっ!!ーー!」

思い切り上げそうになった声を無理やり押し殺し、スイッチを切りました。

(なん、なんなの今の、怖い、凄すぎるよ。こんな快感はありえないよぉ)

リモコンのスイッチに親指を掛けたまま興奮と怖さと期待が渦巻き、自分のはぁはぁという荒い息の音だけが聞こえています。
意を決して上半身を起こすと、四つん這いのままタンスに近づき、引き出しから手拭いとハンカチを取り出しました。

這っている間もオルガスターは抜けません。
快感に収縮した膣がしっかり咥えているみたいです。
ハンカチを丸めて口の中に押し込み、手拭いを捻って猿轡をしました。
これでもうどんなに声を上げても外までは漏れません。

自らの逃げ場を無くし、追い込んでゆく自縛にますます興奮した私は、オルガスターのリモコンを太ももにガムテープで貼り付けました。
自分で作った簡単な革手錠は後ろ手にしめることが出来ます。
ちょっと苦労すればすぐ抜けてしまうのですが、今の状態なら抜けられる方が安心です。

部屋の真ん中に行き、畳の上にうつ伏せになりました。
全裸で股間に変なバイブを刺し、後ろ手に縛られて猿轡をされた哀れな女です。
じ~んと痺れるような感じが子宮から全身に広がります。

太ももを畳に擦りつけてリモコンのスライドスイッチを動かしました。

「ふう゛ぅーーーーーーーー!!」

お腹の筋肉が浮き出るほど下半身に力が入り、両足が飛び上がりました。
背中を丸め、お尻を突き出した格好のまま股はぴっちりと閉じ合わされ、膣はオルガスターをぐいぐいと飲み込もうとして益々クリトリスへの刺激を強めてしまいます。
息が苦しくなり、初めて吸うことを忘れていたのだと気付くほど狂わされていました。

「かはぁぁぁぁっ・・・」

せっかく吸った空気はすぐに絞り出されてしまいます。
お尻はびくんびくんと絶頂による痙攣を繰り返しています。

(止めなきゃ死んじゃう、気が狂っちゃう)

私は泣きながら必死で太ももを下ろし、スライドさせようと腰を捻ると、また新たな刺激箇所がクリトリスと膣の入り口に見つかりました。

「あふぅぅうぅう」

太ももを突っ張らせたとき、スライドスイッチが最強まで動いてしまいました。
今までミーッと静かだったモーター音が突如ブーッとブザーを鳴らしたように股間のしめった肉を激しく震わせて音を立てさせました。
括約筋がちぎれそうなくらいに膣口と肛門が勝手に締め付けられてオルガスターを食い込ませてしまいます。

子宮口は限界まで下がっているに違いありません。
もう声も上げられません。
とうとう私はエビのように激しく身をよじらせて気絶しました。
しかしすぐに息苦しさに目覚め、また絶頂地獄に落とされてしまいます。

(死ぬ・・死んじゃう・・あああ・・でも・・いい)

2時間程のた打ち回り、畳の部屋から台所のフローリングまで転がり、床を失禁で濡らしながらやっとテーブルの脚でスイッチを切ることが出来ました。
そのまま朝まで粘液にまみれたまま疲れ果てて眠ってしまいました。

そのあと2日間は全身筋肉痛で土日を潰してしまいました。
でも今では毎晩少しだけオルガスターでイッて、金曜の夜は本格的なシェイプとして朝まで自分を虐めています。
なんといってもお腹が引き締まって、お尻がきゅっと上がってきたことが驚きでした。

気持ちよくてシェイプアップにもなり、また、最近男の人がいやらしい目で私を見るようになったのです。
なんかフェロモン(?)が出っぱなしになっているみたいです。

オナニーは女性を綺麗にするって言うけど、なんか先行き不安です。



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