美術部の先輩のゾクッとするほど美しい背中


俺の入った美術部は、部員のほとんどが女子部員で、男は俺と部長の2人だけだった。
その部長も夏休みを境に進学に備えて退部した。
残されたのは俺以外全員女子で、新部長も2年の及川さんに決まった。
及川さんは直感的で明るいリーダー的気質を持った人で、絵もとても巧く、ありきたりな風景でも、とても情緒溢れる絵が描ける人だった。
また、派手ではないが整った顔立ちと黒髪で、とてもきれいな人だった。

及川さんが部長になってから、少し美術部の雰囲気が変わった。
テーマを決めて、それに対してみんなが想うイメージを描いたり、部員全員でひとつの作品を作ったりして、俺も徐々にみんなと打ち解けた。
男子部員が俺しかいないので、よく絵のモデルをさせられた。
及川さんたっての希望で、なぜか“メガネをかける俺”をモデルに、みんなで描くことがあった。
でき上がった及川さんの絵を見ると、さすがに巧く描いてあって、少し照れた。
これらをきっかけに及川さんとも他の女子部員とも仲良くなり、部活が楽しくなった。

その後も何度か俺がモデルになり、時には及川さん自身がモデルになったりしながら俺も絵を描いた。
巧く描くテクニックを及川さんに教えてもらい、だんだん上達し、絵を描くのがさらに好きになった。

ある日突然、女子部員の1人が及川さんの裸をモデルに描きたいと言いだした。
及川さんは最初は、「絶対無理、無理無理、絶対ダメ!」と頑なに拒んでいたが、「女子限定で、それに上半身だけ、そして描き終わった絵は捨てる」ってことで最終的にはOKした。
及川さんは服を脱ぐために書庫に入り、しばらくすると及川さんが書庫のドアを少しだけ開け、俺に退室を促した。
仕方なく俺が美術室を出る時に及川さんは、「健君、ゴメンね」と言ってくれた。
俺は、「別にいいっすよ~」と、なるべく残念な気分を出さないようにして部屋を出た。

美術室から出た俺はやることもなく、(今頃、女子みんなで及川さんの胸を・・・)と妄想しながら座っていると、部屋のドアが少しだけ開き、1年の女子が顔を出して俺を見た。
その女子は美術室の中に向かって一言、「健君、ここにいます」と伝えた。
すると美術室の中から及川さんの「何してる?」という小さな声が聞こえ、1年の女子は「座ってます」が答えると、バタンとドアを閉めた。

(今のは何だったんだろう?)

そう思いながら、またボーっと座っていると再度ドアが開き、さっきの女子が、「及川さんが、『背中の方からなら描いてもいいよ』って」と伝えてくれた。
おそらく及川さんは俺だけが仲間はずれになっているのを申し訳なく思い、気を遣って言ってくれたのだと思う。
たとえ背中だけとはいえ、及川さんの裸体が見れる・・・。
でもそのことより、俺に気を遣ってくれたことが嬉しかった。

美術室の中に入ると、ちょうど休憩中みたいで、及川さんは制服のブラウスを肩にかけ、他の部員の描きかけの絵を見ながら何か話していた。
1年の女子が及川さんに、「健君、連れて来ました」と言うと及川さんは他の部員に、「健君には絵は見せちゃ駄目だよ!」と言ってブラウスの胸元を少し隠し、「後ろからだけだよ。あと他の男子には内緒だよ」と俺に言って椅子に座り直した。

俺も自分のスケッチブックと絵具を取り、及川さんの後ろ3メートルほど離れた場所の1年の子が用意してくれた椅子に座った。
及川さんはみんなが着席したのを確認した後、チラッと後ろの俺を見て位置を確認し、そしてブラウスを外した。
及川さんの背中を見た瞬間、体温が3度くらい上昇した。
すごくきれいな背中だった。
特に背筋のなめらかなラインにゾクッとした。
黒髪に少し隠れた肩甲骨が、及川さんが腕を動かすのに合わせて動いていた。
ウエストも細くきれいだったが、そこから下は制服のスカートの中に隠れていた。

「さあ、はじめよう」

及川さんが自分で言うと同時に少し背筋を伸ばし、軽く腕を開き、片手を椅子に付けて少し首を斜めにした。
きれいな曲線に見惚れていた俺も我に返り、描画に専念した。
まず全体の大まかな輪郭を決め、及川さんの黒髪から描き始めた。
及川さんをモデルに描いたことは何度かあるので後頭部はすぐに描けた。
しかし、女性の背中を描くのは初めてだった。
このきれいな曲線をどう描けばいいのか分からなかったが、思い切って2本のウエストラインを引いてみた。
すると描いた自分がびっくりするくらいきれいな及川さんのウエストラインがスケッチブックに現れた。
背中から腰にかけての絶妙なウエストラインを表現することができたと思った。
他も及川さんに教えてもらった描画法を駆使しながらなんとか描きあがった絵は、自分で描いたとは思えないほどの出来だった。
捨ててしまうのが勿体ないほどだった。

スケッチが終わり、及川さんがブラウスを手に取る時、少し斜めに前屈みになり、胸の膨らみが一瞬だけ見えた。
背中と比べて白く、ふっくらとした胸が後ろの俺の位置からもはっきり見えた。
一度は下がっていた俺の体温が再び上昇し、勃起した。
乳首は見えなかったが、とてもきれいだった。

及川さんはブラウスを肩に掛け、着替えのために再び書庫に入っていった。
俺が股間を鎮めていると、さっきの1年の子が俺の絵を見に来た。

「うわ、すごくきれいに描けてる」と言ってくれた。

他の部員も集まってきて「すごい!」「きれー」などと褒めてくれるのが恥ずかしかった。

着替えの終わった及川さんも書庫から出てきて、俺の絵を見た。
及川さんは俺の絵を見て、「わー、恥ずかしいけど嬉しい。我ながらきれいな背中」と言って喜んでくれた。
俺が、「もう少し斜め後ろからの角度の方が描やすかった」と言うと、「斜めからだと見えちゃうじゃん!先端が!」と言って笑った。

「そんなに斜めからでなくとも、少し角度が付くくらいで」

「分かった。また今度ね」

そう言って、他の部員たちが描いた絵を見て回って回収した。
1年の誰かが、「健君のこの絵なら残しといてもいいんじゃない?」と言い、他の部員もこの絵を捨てるのは勿体ないと言ってくれて、及川さんも、「まあいいか、これなら。大事なところは見えてないし」ってことで、俺の絵は回収を免れた。

1週間後、『第2回及川さんの裸描画会』をすることになった。
前回、俺の描いた絵が好評だったことを受け、今回は「私も背中側から描きたい」と言う部員が数人いて、後ろ姿組は俺を含めて4人になった。
戸締りを確認すると、及川さんは書庫に入ることなく椅子に座った。

(ん?)と思っていると及川さんは椅子に座ったままカーディガンを脱ぎ、リボンを外した。

(おおおっ!)と思って見ていると、それを見透かしているかのように及川さんが俺に、「健君は目を閉じといて!」と言った。
俺はそれに従ったが、薄いピンクのブラが外れる様を記憶している。

及川さんが「健君、いいよ」と言ったので、目を開けた。
再び及川さんのきれいな背中が俺の前に現れた。
下着の跡が残っていた。

前回の俺の意見を踏まえ、少し斜め後ろから描かせてもらえることになった。
自由な角度に移動して描ける他の女子部員に対し、俺は自由には移動できないので、及川さんの座る角度を俺が決めていいことになった。

「もう少し左です。左向いて下さい、左です。向きすぎです、見えてます」

俺がそう言うと、及川さんは「何が!?先端?!見えた?」と言いながら体を右に戻した。
他の女子部員は、「見えてないって言っとけばよかったのに~」と笑っていたが、俺は真面目に角度を考えているふりをしながら、チラッと見えた乳首を脳に焼き付けた。

「もう少しだけ椅子も一緒に左を向いて下さい。そこです、見えてません」

俺がそう言うと、及川さんはみんなと一緒に笑いながら、「ほんとに~?」と聞いてきた。
笑いに合わせて揺れる肩甲骨がとても可愛らしかった。

他の部員も描く位置を決め終わると、及川さんが「はじめよう」と言い、背筋を少し伸ばした。
ほとんど背中しか見えなかった前回と違い、今度の場所からは及川さんの眩しいほどの白い胸がはっきりと見えた。
乳首は見えないけど、俺は満足していた。
そして及川さんの裸体をしっかりと脳とスケッチブックに焼き付けた。
途中で休憩を挟みながら、2時間ほどで描画が終わった。
背中を描くのは2度目の俺が一番早く描きあがった。
隣で描いていた1年の子が、「健君、やっぱ巧いね、すごい」と褒めてくれた。
それを聞いた及川さんが、「描き終わった?見たい」と言うので、隣の子が俺に代わって見せに行った。
及川さんは絵を見ながら背中越しに俺に、「すごい、これが私?」とか「ほくろまで描いてある~」と喜んでいた。
書き終わった数人の部員が俺の絵を見に来た。

「すごいきれい」とか「及川先輩きれー」とか言うのを聞いて、及川さんは「なんだか私が褒められてるみたい」と喜んでいた。

ほとんどの部員が描き終え、及川さんが「今日は終了~!」と言って椅子から立ち、くるんと体ごと俺の方を向いた。
目が合った。
なんだかとてもいい笑顔をしていた。
そして他の部員は、俺の顔の向きに及川さんのおっぱいが見えていることに気付いていなかった。
及川さんの両方の胸が見えていたが、俺は視線を下げることができなかった。

及川さんはすぐにブラウスを羽織り、もう一度俺の絵を見に来た。
今度は黙って俺の絵を見ていたが、最後に「胸はもうちょっと大きいでしょ!」と笑いながら言い残して、書庫に入っていった。



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